紙の目なりについて

紙には「目なり」というものがあります。目なりとは製造過程で紙が流れていく方向のすき目、紙の繊維の向きのことを言います。紙の長辺に繊維方向が沿ったものをタテ目(T目)、紙の長辺と垂直に繊維方向が沿ったものをヨコ目(Y目)と呼びます。印刷物を作る上で、この紙の目なりが品質を左右します。

特に影響するのは折りが必要となる印刷物です。例えば冊子や二つ折りのパンフレット等ですが、目なりに沿った折り目の方が加工の際の効率も良く、また製品として品質が良くなります。この他、カレンダーやポスター、封筒等、およそ目にする印刷物・紙製品は目なりを考えて作られています。

名刺の場合は、紙が「タテ目」になっているとコシがあり、仕上がりが良いです。ヨコ目の名刺にはコシがなく、同じ紙を使っていたとしてもずいぶん薄く感じられます。(薄口の名刺が良くないと言っている訳ではありません)名刺においては印刷精度、用紙の種類選びももちろん重要ですが、負けず劣らず用紙の「目なり」も名刺の質に大きく関わってまいります。

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